実は、3日程前から、真夜中2時から5時頃まで、断続的だが、アスファルトの上に直接寝転んでチャコちゃんの相手をして居ました。
しゃがむだけでは、どうしても 手からの直接の餌やりができなかったからなんですが、此処でチャコちゃんの一番の問題点を発見しました。
要求吠えを始めたのです。
つまり、自分の要求は何でも通ると思って居るのです。
この犬の頭の良さが、モロに出ました。 自分で考える犬の最も扱い難い所です。
町内の方々は、とても協力的で、嫌な事を言ってくる人も一人も居ませんでしたが、真夜中に長い時間吠えまくられては、堪ったものでは無いでしょう。 受験生も居る事ですし、何時までも皆さんの協力に頼る事が出来なくなって来ました。
それに、ワシを焦らせたのは、脱走して一週間以内に保護出来ない犬は、ずっと保護出来ない犬である事が多いと言う事実でした。
そこで、少し踏み込んだ捕獲に挑戦することにしました。
ノラ犬状態で有りながら要求吠えをすると言う「離れワザ」が出来るチャコちゃんですから、今は もうすでに噛む犬になって居る筈なので、コチラの準備も万全にしましたが、2度程あったチャンスもことごとく失敗しました。
野生が戻った犬の運動能力は、全てに想像を超えます。
判って居るのに捕まえる事は不可能でした。
チャコちゃんは昼間の待機場所を変えました。
全ての人の動きが把握できて、何かあれば直ぐに逃げる事の出来る場所に移動しました。

これは、ワシの家の二階から撮影しました。
ワシ等が、明るい時間しか捕獲に動かない事を知って居るのです。
何時見てもこの姿勢です。
耳はワシの家の玄関。
風も緩くチャコちゃん方向に吹いてます。
やはりこの子はワシとリンリンだけ意識して居るのです。
其処で考え付いたのは、画面左は他所様の家ですが、裏手で、マズ、人の姿は有りません。
チャコちゃんが、最も安心している方向です。
そこを攻める事にしました。

直径60センチのタモ枠に、ヒラマサ用のタモです。
試しに家の中でサクラとワーブ相手に練習を重ねました。
今では、これを見るだけで、サクラはとんでもなく怒ります。
技術的に、マスターしましたので、これを持って他人様の敷地を通って忍び寄りました。
リンリンは家の玄関に立たせました。
これで、仮に目が覚めてもリンリンに注意が行く筈です。
だってチャコちゃんの関心の一番はワシの家の玄関なんだから・・・
未明に前線が通過してカミナリは鳴るし、 雨には濡れるしで、チャコちゃんには厳しい夜だった筈です。 御飯も焦らしに焦らして朝の一回きりです。
やっとお腹が膨らんで、太陽はポカポカで・・・ 眠らない訳無いです。
そ〜っと タモを差し出してドキドキです。
これで失敗したら又、一ヶ月後位にしかチャンスは無いでしょう。
そんなに長い間 夜中の吠え声を我慢してくれと頼めるものでしょうか?
事に拠ると、ラストチャンスになるかも知れないのです。
体は震えるのですが、手は何でか震えませんでした。
イチ、ニのサンで綺麗にカポッとタモに収まりました。 奇跡じゃないか知らん? と思いながら、タモの上からチャコちゃんを押さえ付けました。
結論を言うと、ナイス「タモ」。 これが無ければとてもじゃ無いが、捕獲は無理でした。
では、条件を同じにして、今書いた文章通りに事を運んだとしてチャコちゃんを捕まえる事が出来るか? と言うと、まず無理です。
今、此処に書く事の出来ない事を綿密に計画をした上での「ラッキーな事」なんです。
本当に沢山の人に協力して貰って、尚かつ「運」が味方して できるかどうか?の事なんです。
結果だけ言うと、「寝てる犬に網を被せて捕まえた」だけなんですが、断言しときますが、そんな事 普通では絶対に出来ない事です。
今までチャコちゃんに関わった人達が、いかに真剣にこの犬に向き合って来た事か・・・
チャコちゃんを助けるんだと、強く思って呉れた人達が 捕獲させて呉れたのです。
今回、ワシを褒めるとすれば、全てのお願い 全ての交渉事に「勝った」事でしょう。
礼儀と言うのは、いよいよ大切なのだと思い知った。
そりゃそうだ。 こっちの勝手なお願いを、絶対に通して貰わないと困るのだから、勢いと礼儀と大声がワシの武器になった。
厚かましい嫌なオヤジも時には役に立つもんだ。
昨夜ここまで書いて事態は切迫しました。
チャコちゃんの容態が悪くなりすぎたのです。
結局 祝盃どころでは無く 朝までチャコちゃんの体を温め、スポイドで水を飲ませ続けた。
ワシの捕獲のタイミングが悪かったのでこうなった訳だ。
一度野生に目覚めさせた犬は、精神的ショックで いとも簡単に死ぬ。
朝の8時過ぎにヤマは越えたと確信した。
念の為 獣医さんに見て貰った。
やっと祝盃を上げても良さそうだ。
全ては上手い軌道上に揃った。